αリポ酸の特に重要な働きはふたつあると説明しました。ひとつめが「糖の代謝促進作用」ですが、ふたつが抗酸化作用です。これは活性酸素から身を守るために大変重要で大切な作用です。人間は加齢により体に不具合がでてきますがこれも活性酸素の影響が大きいのです。若い頃には1~2日寝なくても元気だったのに今はどうでしょうか?とても2~3時間の睡眠では体が動きません。
強力な抗酸化作用
活性酸素とは?
現在はコエンザイムQ10などの抗酸化物質が注目を集めていますが、この抗酸化ブームは、15年程前にアメリカからはじまったものです。生活習慣病やがん、老化などを引き起こす原因となっているのが、体内に増えすぎた活性酸素ではないかという説は、この頃からいわれはじめました。それ以来、活性酸素を除去するビタミンC やビタミンE 、コエンザイムQ10などの「抗酸化物質」の研究も進められてきました。
活性酸素は少量ならば、外から侵入してくるウイルスを撃退するというプラスの働きをします。
毎日、呼吸で体内に取り入れる酸素のうちでも、約2%が活性酸素になりますが、このくらいの量では何の心配もいりません。ところが、不規則な生活やストレスによって体内に活性酸素が増えすぎると、その攻撃力のある性質が裏目にでてしまいます。つまり、いい細胞までをー攻撃して、酸化させてしまうのです。
抗酸化パワーに注目のαリポ酸
人間の体にも活性酸素から身を守ってくれるスーパーオキシドジスダーゼ(SOD)と呼ばれる抗酸化酵素があります。しかしこの酵素だけでは、すべての活性酸素に対応できるものではありません。ですから、活性酸素の書から身を守るためには、外から抗酸化物質を摂り入れなくてはなりません。
不規則な生活習慣が当たり前の現代人には、なおさら必要とされるのは言うまでもありません。
αリポ酸は、今までダイエットに効果があることばかりにスポットが当てられていましたが、実は、抗酸化物質としてもたいへん優れた性質をもっています化その抗酸化パワーは、ビタミンCやビタミンEをはるかに超えるものです。αリポ酸はその強力な抗酸化パワーで、老化や生活習慣痛からわたしたちをしっかりと守ってくれるのです。
水にも溶け、油にも溶ける特性
さらにαリポ酸の特性として注目されるポイントに水に油にもなじむことですっこのように、水溶性と脂溶性の両方の性質をもっているということは、抗酸化物質の中でも、たいへん珍しいといえるでしょう。この性質のおかげで、αリポ酸は、水分が多い細胞の中や血液でも、また脂質を主成分としている細胞膜でも、つまり体内のいたるところで抗酸化パワーを発揮できま宅ほかの抗酸化物質、たとえばビタミンCは水にしか溶けませんし、ビタミンEやβ・カロテン、コエンザイムQ10などは油にしか溶けませんので、抗酸化物質としての活躍の場が限られてしまうわけです。
しかし、活性酸素は体内のさまざまなところに発生して細胞を酸化させます。この被害を食い止めるためにはαリポ酸のように、どこへでも対応できる性質が最大のメリットになります。
グルタチオンについて(memo)
グルタチオンとは体内でつくられる重要な抗酸化物質のことで、グルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸からできています。解毒作用に優れ、肝機能を正常にしたり新陳代謝を高めたり、免疫力を維持したりする働きがあります。
グルタチオンの量が少なくなると、病気になったり死亡する可能性もでてくるほど重要な物質です。その量を増やすためにもαリポ酸を摂取することが重要になります。